そのさん。

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□■□■□■□ 会長がすぐさま 走り去ってしまったため 俺は携帯電話を取り出した。 こんな時は、 彼らに聞いた方が早い。 そう、幽霊さんたちにね。 別に電話するわけじゃないよ? え?じゃぁなんで携帯か、 って…? ふふふ……それはねぇ、 彼らは周りの人には見えないでしょ? 会話してても 俺がひとりで話してるように 見えるんだよね… そうすると 俺、超痛い子みたいじゃん? だから、携帯使って 通話してるように 見せかけるってわけ。 「みんなーいるー?」 『いるよー』 『俺もいるー!』『私も!』 これこのように。 ざっと10人くらい 今日はいるね。 「転入生くんが いなくなったらしーんだけど、 誰か見てなぁい?」 『知らん。』 『見てないよー』『興味なーい』 『らんちゃんが見たって言ってたよ! 確か…特別校舎の2階の空教室で 制裁受けてるってー 王道だよねぇー… アンチじゃなきゃ 萌えたんだけどさぁー』 「…ん。ありがとー ちょっと行ってくる。 たーくん、りっちゃん、 手伝ってくれるー?」 『『らじゃぁー!』』 ね?皆いろいろ 知ってるんだよぉ… さっそく、行ってみようか。 俺は、特別校舎に向かって 走り出した。
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