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そうこうしている内に
会長が到着した。
「咲!無事か!?」
「うわぁぁぁああん!
俺、俺!怖かったぁあ!」
……うぜぇ
おっと、つい本音が…
ごめんねぇ
「んじゃ、俺はもう行くからぁ」
もう宝探しも終わりの時間だからね
「どーぞごゆっくりぃ♪」
あー…
寝不足で走ると
気持ち悪くなるよねぇ……
目眩がするよー
寝不足のせいだけじゃ
ないだろうけどね。
…廊下に出ると
たーくんとりっちゃんが
待っててくれていた。
「たーくん、りっちゃん、
ありがとね」
『んー。』
『このぐらいお安いご用よ!
……きぃ、その階段じゃなくて
あっちの階段降りなきゃ遠回りだと
思うんだけど…。』
「え?あっちってどっち?」
『…うん。
なんか……ごめんね。』
宝探し終了のチャイムが鳴る。
窓から外を見ると、
生徒達が体育館へと移動し始めていた。
手に宝箱を持っている者も
ちらほらと窺える。
…俺は、やっぱり迷子になりながら
体育館へ急いだのだった。
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