そのよん。

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息を調えていると 突然に聞こえてきた 人の声。 「……はぁっ…ぁ?」 驚いて顔をあげると… そこには、 ……いいんちょーがいた。 どうやら、1階に着いたらしい。 いいんちょーは エレベーターに乗ろうと 一歩踏み出した状態で 固まってる。 あ…扉閉まる…… 「っおい!どうした? …なにがあった?」 挟まりかけて 我にかえったのか 急に慌て出したいいんちょー。 面白い。 面白いんだけど… お願いだから、 大きな声出さないでー 頭に響くから…… 「……ハッ…はぁっ…」 喋れないし、 ほんと、最悪…… 今日は厄日かなぁ 「保健室に行くぞ」 気を紛らわそうと 頑張っていると、 いいんちょーが いきなりそんなことを言い出した。 そして、あろーことか 俺を …糸も簡単に担ぎ上げ やがりました。 浴に言うお姫様だっこ ってゆうやつだよねぇ、これ。 なんだろ、 いいんちょー 俺に恨みでもあるの? 恥ずかしいんだけど… 「ヒュッ…はぁッ……ケホッケホッ」 なんていってるうちにも 苦しさは増すばかり。 はやくうがいしたい。 歯がガチガチと音をたてる。 震えが止まらない。 目を瞑っても、 頭から、離れない…… あの日のことが フラッシュバックする。 あの日……… 俺の 母親が、死んだ日のことが… 離れないんだ……
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