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―ギィ…
古びた扉が音をたてる。
空はもう、
オレンジ色に染まっていた。
中等部の頃は
生徒会の仕事をサボって
よく屋上に来ていた。
その度に怒った副会長が
迎えにきてくれてたんだっけ。
副会長と一緒に見た景色は
あんなに綺麗だったのになぁ…
今はもう、何も感じないなんて。
胸いっぱいに広がる虚しさ。
何だか無性に、泣きたくなった。
フェンスを乗り越え、
下を見る。
(もう、いいかなぁ)
ふと、そんな言葉が
頭に浮かんだ。
…その時、
―ギィ…
屋上の扉が、開いた
「……黄依?」
聞こえてきたのは、
懐かしい………
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