そのろく。

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小さく別れの言葉を呟いて 重心を、前に傾ける。 「黄依ッ!」 切羽詰まったような、 副会長の声が聞こえたけど 俺は、ゆっくりと 目を閉じた。 記憶が… 走馬灯のように 駆け巡る…… 会長達と初めて会った日 初めて名前を 呼ばれた日 初めて遊んだ日 初めて喧嘩した日… 皆で一緒に生徒会に 入って それから、 …それから…… 皆笑ってた、幸せな日々… …いったいどこで 間違えちゃったのかなぁ? 何が いけなかったんだろう… 考えても無駄だって 分かってるけど けど…… 何だか、やるせない 気持ちを抱えながら 俺は、意識を手放した。
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