第一章

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その日の晩、草木も眠り皆が寝静まった丑三つ時。楠は庭で刀を構えていた (此処の奴らは馬鹿ばっかだ。注意すんのは土方と永倉くらいか) 「ねぇ君が新しく入った楠くん?本当、女の子みたいだ」 「沖田さん、こんな時間に起こすから何かと思えば、ただの興味ですか。私を巻き込まないでください」 「っ!?ど、どなたですか?」 ニヤニヤと笑うしっぽ髪の男と色素の薄い茶髪の男が楠の後ろにいた 「驚かせてすみません。私は副長助勤の斎藤一、それでこっちが」 「沖田総司。よろしくね楠くん」 「………楠小十郎です。失礼しました」 「失礼されました~」 言葉の文だと言うのにしっぽ髪の男、沖田のフザケに楠は苛立ちが募る 「コレは放っておいてください」 「兎はさみしがり屋なんだよ?構ってよぉ」 「兎なんてそんな可愛らしい生き物ですか貴方は」 斉藤の顔にはハッキリと不機嫌と顔に書かれている。寝着の姿からして寝ていたのを沖田に起こされたのだろう 「起こしてしまったならすみません。なんだか寝付きが悪くて」 「初日だから緊張をしているんでしょう。ですが朝は早いですよ。朝から稽古がありますから」 「無視すんな斎藤~」 「黙れ酔っ払い」
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