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「美緒都。君は本当に美しい。今まで会ったどの少年よりも」
美緒都の目の前まで来ると、男は異様な熱を帯びた瞳で、うっとりとあでやかな美貌を絡めとった。
「あんた……俺を知ってるのか……?」
男の眼差しに本能的な怯えを感じながら、美緒都は掠れた声を搾り出した。
その問いには答えず、男はいきなり美緒都の細い腕を掴み、華奢な肢体を引き寄せた。
「触るなっ!」
咄嗟に抗った美緒都の腹に、男の膝蹴りが決まる。
「うっ!」
綺麗な顔を苦痛に歪め、美緒都は床に片膝をついた。
必死に歯をくいしばって、呻き声をこらえる。
「逆らうと、お仕置きだよ」
妙に優しい口調で言って、男はさらに、硬い棒のような物で美緒都の背中を殴った。
「うっ!」
痛みにあえぎながら、美緒都は床に崩れ伏した。
男は容赦のない力をこめて、何度も何度も棒で華奢な背中を殴った。
灼けつくような激痛に、美緒都はほとんど息もできなかった。
ほっそりした肢体をのたうたせて激しくあえぎながら、せめて声はあげるもんかと、美緒都は必死に呻き声を押し殺していた。
散々美緒都の背中を殴った後、男は尖った靴の踵で、床についていた美緒都の右手を踏みつけた。
「あうっ!」
美緒都は、顔を歪めてのけぞった。
「綺麗だよ、美緒都。苦痛にあえぐ姿も美しい」
陶然とささやきながら、男はギリギリと美緒都の白い手を踏みにじった。
「あっ……!ああっ……!」
柔らかな栗色の髪をふり乱し、美緒都は白い喉をのけぞらせてもがいた。
激しいあえぎが、可憐な唇から漏れる。
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