少年のお話。

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「×××××」  少年は少女の右手に手を掴まれ、立ち上がらせられました。自分に触れた人――布越しではありますが――は彼女が初めてです。少年の胸は高鳴りました。ただし、その感情の意味は知りません。  少女は少年を道の端に連れていくと、その手をぱっと離しました。少年は少し残念に思いますが、次の瞬間少女は右手に巻いていた白い布を少年に手渡してくれました。 「××、×××××××。×××××××××」
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