云鼓駆砕

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「バックション!!」耳障りなくしゃみをしながら、ネットサーフィンをしているトッポギ夏太郎は、焼き物の狸をイメージさせる、太りに太った体に飛んだ唾を拭った。 「ンァッ!チッ!またブラクラか!」 体に合わない高い声で、パソコンの前で呟く。 これで何度目か。トッポギは猥褻な画像を探している最中であるが故に、期待外れのブラクラに対する苛立ちを隠しきれそうもない。 「だあぁっ!!エロ画像スレに赤い部屋の画像なんか貼ってんじゃねーよ!空気読めよォ!役立たず共が!!」 そう吐き捨てると、手入れのされてない、伸びきったくせ毛まじりの長い髪をかきむしる。
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