ねこむ

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僕がねこむに会ったのは、大学時代の男友達3人と海に行った時だった。 くらげだらけの海水に腰まで浸りながらきゃっきゃいいながら水を掛け合っている女の子達に、 ガラにも無く、僕の友人の隼人が、声をかけたのが始まりだった。 そう、ナンパだ(笑) 彼女達はあっさり応対し、隼人は中でも目がくりっとしたパーマをあてていて、その毛をポニーテールにしているかわいらしい女の子が気にったようだった。 いつの間にか、僕のペア的存在は、他の二人の女の子に比べたら、遥かにムスっとした超ストレートヘアの手足が長くてほっそりした女の子になっていた。 海の家でペア的存在の女の子を向いに6人で軽食をとっているあいだ中、彼女は全くもって自ら話をふることもなく、ただひたすら自分が頼んだしょうゆラーメンを食べるだけだった。 時折、最近のロボットよりもぎこちない笑みに、うん、そうだね、と軽い相槌を打ちながら、しょうゆラーメンとデザートのかき氷を誰よりも早く完食した。 完食後、彼女は頬杖をつきながらボーっとしだした。 僕はねこむと、盛り上がり組の二組の間を取って、適度にラーメンを食べていた。 他の4人は話が弾みすぎて、頼んだラーメンやヤキソバがまずそうに伸びきっていた。 僕は声のトーンを上げて、さも楽しんでるかのように4人の会話に入りながら、内心この場が段々めんどくさくなってきていた。 アドレスを交換する雰囲気になり、ノリ気な他の4人に比べれば、僕は形式上携帯電話を出した。 ねこむは驚くことに、携帯すら出していなくて、ポニーテールの女の子に携帯を出すように催促されていた。 ねこむは女の子達からさくらと呼ばれていた。 さくらも早く交換しようよと、二人の女の子に催促されてから、かなり間を置いてから、鞄の中からごそごそ、っと携帯を取出した。 アドレスの交換が済むとすぐに、彼女はトイレと言って、席を立った。 僕はトイレに向かう、凍りついた彼女の後ろ姿をじっと眺めていた。 なんて勝手な奴・・・。 ねこむのことを嫌いとゆうよりかは、ノリノリな4人の中に、本当はあまり乗り気じゃない僕を置いて、その場をさらっと去ったことに何だか腹が立った。 彼女は待ってもなかなか帰ってこなかった。 他の4人は彼女がいないことになかなか気がつかないでいた。
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