プロローグ─出逢いは春風とともに─

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もちろん今がつまらないなんてわけじゃあない。それなりに中学時代は思い出があるし、高校入学に向けて期待と不安があって楽しみがいっぱいだ。 夏か冬かどっちが好きか、選択肢をぶっ飛ばして春って言える大人になろーぜ! とか言いたいわけじゃない。そんなキャラじゃないし。 まあいわゆるただの雑談のなかのひとつで、それがたまたま今思い浮かんだってだけなんですわ。はい。 周りとは違う、ヒーローになるはずだった俺は、いつの間にか周りと合わせることに必死になっていき、 授業中、テロリストに学校が占拠された時にそれを打破する方法よりも、流行の話題についていける方法を考えるようになっていった。 それが成長ってことなのかはわからないけどきっとこれは普通ってことなんだろーし、今は平々凡々が一番いいと思ってる。 そりゃ、すーぱーひいろうになれないのはちょっぴり、残念だったりするけどさ。
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