プロローグ─出逢いは春風とともに─

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そう、今日は高校の入学式。 すっかり大人になった気分だが、特にわくわくした様子は見せない。俺はクールで落ち着いた高校生になるんだ!普通にな。高校デビューじゃねーぞ! 「さて、そろそろ起きるかー…」 誰に言ったわけでもない寝起きの独り言。どうやら目覚まし時計が鳴るより先に起きれたようで、ジリリと不快な音で起こされずに済み、実に爽やかな朝だ。と思ったのだが、 「うえっ!?」 また独り言、ってゆーか驚きから反射で出た言葉。 つか冷静に分析してる場合じゃねぇぇええぇぇぇ!!!!!!!!! 爽やかな朝だった。ただひとつ、鳴らなかった目覚まし時計の示す時間以外は。 起きる予定だった時間より一時間近く経ってるんだよ?あばばばばば とりあえず、お決まりのセリフ言っとこうかなー。 「ち、遅刻だぁぁぁぁぁぁぉぉぇぉあぁ!!!!!!!!!!!!!!!」
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