転校生

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5月。 その日は 晴天だった。 雲のない青空。 暖かい 日の光。 窓際の俺は 少しだけ眠くなりながら 先生の話を聞いていた。 「――と、いうわけで 今から転校生を紹介するぞ」 …何が『と、いうわけで』かは 知らないが とにかく 転校生が来るらしい。 いったいどんな奴か。 少しだけ 気になる。 女が男か 先生は 詳しいことは言わない。 知らない方が 楽しいと 考えているのだろうか。 …まぁ どうでもいいけれど。 俺は 小さくあくびをもらす。 一眠りしようかと 机に伏せると 教室のドアが 開いた。 とたんに 教室が ざわめきにつつまれる。 顔をあげると 「ぅ、わ……」 めちゃくちゃ美少年が そこに いた。 .
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