転校生

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染めているのかもしれない 薄い茶髪。 学ランの袖が余るくらいの 華奢な体。 背は 160前後ほどだろう。 そして。 モデルでもやっているのかというくらいの 端正な 顔。 そんな彼を前に 女子たちが ぼそぼそと騒ぎだすのは 至極当然と言えた。 「よし。じゃぁ自己紹介してもらうかー」 先生が 黒板に 彼の名前らしきものを書き 彼に言った。 『九十九弧香』 …それが、黒板に書かれた名前。 …何て読むんだろう。 「つくもこか。」 教卓の前に立った彼は 俺の心を読んだかのように 言った。 九十九弧香。 つくもこか か。 珍しい名前だ。 …しかし。 珍しいのは 名前だけではなかった。 彼が次に放った言葉に 俺は ……否 俺たちは 衝撃を受けることとなる。 .
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