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「僕は、この学校の七不思議を探しにきた。
知っている奴は
僕に教えろ。
それ以外の目的で
お前達とつるむ気はない」
教室が
静まり返った。
全員
驚いたように
九十九を見つめた。
…いや、
さっきから見つめてるから
凝視した
の方が正しいのか。
先生は
面白そうに
笑みを浮かべている。
九十九は
自己紹介(?)が終わると
さっさと空いている席に座った。
再び
教室はざわつく。
だけど
さっきまでの
黄色い声ではなく。
彼の悪口へと
変わっていた。
――もちろん
そんなものに
俺は参加しない。
黙って
九十九を見つめた。
悪口を言われている本人は
何処吹く風で。
……ずいぶんと
面白いやつだなあと
しみじみ思った。
――――と。
いきなり
2人の男子が立ち上がった。
どうも
立ち上がり方が派手で
一斉に
彼ら2人に目が向く。
…あの二人
だれだっけ。
クラス替えをして
1ヶ月ということもあり
よく名前がわからない。
そいつらは
九十九の席に向かった。
「おい、お前」
1人の…
背がでかい方が
九十九を呼ぶ。
しかし、九十九は反応しない。
「おい、聞いてんのか!!」
もう1人…
小さい方が
九十九につかみかかる。
……なんだこの
古いチンピラみたいな2人は。
いるはずの先生を見ると
楽しそうに笑っていた。
…この人は。
まったく。
面白そうなことは
絶対に止めない。
自分中心に
世界が回ってる人だから。
…とにかく。
九十九と
2人のチンピラ(笑)は
睨み合っていた。
…2人が
一方的に睨んでいるだけだが。
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