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台所に行くと既に嘉緑が居て、私の顔を見るなりにこりと笑った。
嗚呼、可愛い。
守ってやりたくなる
私には無い、男遊には必要無い、美しくて良いところをこの子は沢山持っている。それは無くしてしまった私にとって、彼には失って欲しくない。
「おはようございます桜華さん。」
首を傾げて私を見上げる様にして言う。
自然だ。
が、それ故に惹かれるものがある。
最近嘉緑の人気が上がっている理由が分かった気がした。
挨拶を返して冷蔵庫を開ける。
「わぁ…固まってる!」
「それはそうですよ、チョコレートは冷やしたら固まるんですから。」
私が思わずあげた言葉にくすくすと口元に手を当て可笑しそうに笑いながら、盆に乗った猪口冷糖達を取り出して調理台に置く。
「今日は飾り付けだけです。桜華さんの好きな様に飾って下さい。ここにチョコペンがありますから、飾りをつけたいところにこれをちょっとだけ付けて…また分からなければ聞いて下さい。」
返事をしてキラキラと輝く飾りを物色する。
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