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ああもう、分かってない
その"仕事"って言葉がどれだけ私を苛つかせるか。
お決まりの続きはもう聞き飽きた。
「…御主人に申し訳が立ちません、でしょう。分かっています。十分に気を付けますから、安心して下さい。大丈夫ですよ、嘉緑と遊ぶだけですから。」
そう言ってから帯を解いて浴衣をはだける。
「…ほら、着替えるので出てって下さいっ」
そのまま伽羅俐の背中を押して室から出す。
今回も逃げたのは
私。
だけど夜はそうもいかない
暦に目をやると今日は14日。
バレンタインデーだ。
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