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さっき撮ったばかりのプリに、証拠になるように今日の日付を書き込む。
それ以外の落書きはせずに終了ボタンにタッチすると、プリントされるのを待つようにメッセージが流れた。
落書きブースを出て、プリが出てくるのを待つ。
意外に時間がかかるんだけど・・・なんて説明すると、ずっと黙っていた日照くんが口を開いた。
「いつもプリクラ撮ってんの?」
「プリ?うん、よく撮るかな」
「さっきみたいに?誰と?」
日照くんがプリを撮り慣れてないことは、もう十分わかってたから、いろいろ不思議なんだろう。
「うん。誰とって・・・友達とか?」
「友達とかって、友達以外は誰と?」
「えー?知り合った人とか」
そう答えた時、日照くんが低い声で
「そういうの、やめろよ」
早口に言った。
さっきプリ撮るときに馴れ馴れしくしたから怒ったのかな、とちょっと焦る。
「ゴメン。ちょっと馴れ馴れしかったよね」
へらりと笑って謝ると、さらに早口で
「ギャル似合ってない。ノリが軽いの苦手なくせに」
決めつけるように言われた。
昨日の兄貴みたいなことを、日照くんまで言う。
「似合ってなくても好きでやってんの。ほっといて」
イラッとして私まで早口で言った。
ギャルが似合ってないからって誰にも迷惑かけてないじゃん。
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