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僕が踊りを止めたのは、数分後の事だった。
僕が止まるのと同時に、音楽も止まる。
「これで満足かい? じゃあ、僕は休むよ」
「ダメダメ勝手に止まらないでよ」
彼女はまた、僕の背中を押す。
「貴方の踊りを、もう少し見たいわ」
「ちょっと待ってよ、そんな勝手な――」
「さあ踊って!」
背中を押さた僕は成すすべ無くまた踊る。
ふざけるな。僕は周りの人形とは違うんだぞ。周りの人形と同じように扱わないでくれ。
そんな事を考えていたって、踊りを止められるわけじゃない。
だから僕は考えるのを止めて、全て流れに身を任せて、踊る、踊る、ただ、踊る。
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