ジュンヘ

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目が覚めると、部屋は明るくなっていた。 女はいない。 縛り付けられていた手首の紐も ほどかれている。 その時、ベッド脇に ちらっと赤いものが見えた。 細長いものが落ちている。 なんだ?鳥の羽? きれいな 鳥の羽だ。 なんでこんな所に鳥の羽が? 不思議に思いながら、シャワールームに向かう。 シャワールームの鏡には 口紅で書かれた、巨大な 【D】の文字。 「頭文字【D】… そして、シャワールームから出た俺の目に 《ジュンへ》 の文字が飛び込んできた。 そこにあったのは、緑色のレインコートだった。 全裸の俺は、レインコートを羽織ってみた。 「カッパ…。」 その時 白い紙切れが、ひらひらと袖口から落ちてきた。 なんだ、西〇のレシートか? ・納豆 ・ワンカップ ・牛乳 やはり… やはり、あいつは… あいつの正体は… 「シルバー・ハンター号、発進!!!」 外から あの女の声がした。 俺は カッパにスリッパのままで 表に飛び出した。
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