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ピーッ、ピーッ、ピーッ、ピピピピピピピピピピピピ……ピッ!
「龍騎起きなさーい!」
…うるさいなぁ、…
「…んー…」
「龍騎ー!」
ドアの開く音が聞こえた。
「あんたねぇ…今日は木曜日なんだからまだ学校でしょ!!」
「……わぁっ…てるよ…うるさいなぁ…」
俺は布団から少し顔を出した。
俺を拾ってくれた理枝子さんが起こしに来たのだ。
「……ご飯抜きにされたいの?」
「!!それだけは勘弁してくれ!!!」
俺は布団から出て勢いよく土下座をした。
「じゃあさっさと起きる!!」
「……っち…」
仕方なくダルい身体を起こして部屋から出た。
「……眠っ…」
「ほら、食べなさい。」
俺は椅子に座ってご飯を食べ始めた。
「……龍騎。今日、話があるから学校から帰ってきたら遊びに行かないでね」
「…何、話って。」
俺はパンをかじって理枝子さんを見た。
「だからそれを学校から帰ってきたら話すって言ってるでしょ」
「はいはい」
「はい、は一回」
本当、昔から細かいんだよなぁ…
「理枝子さん、俺はいつから3&9の活動が出来るんだ?」
「だってあんた、基礎練習サボってるし仲間もいないし…イエロークラスから抜け出せないから……そのうちね、そのうち」
理枝子さんがため息をした後に俺もため息をついた。
「そのうち、そのうちって…いつから言ってんだよそれ」
「あんたが悪いの。…ほら、さっさと食べて着替えなさい!」
理枝子さんに言われて俺は立ち上がり歩いて部屋に戻った。
「はぁ…」
俺の家はここ、科学武器強化センター…通称、3&9に住んでいる。
昔、一人だった俺を今原理枝子さんに拾われてから理枝子さんは俺を本当の息子のように育ててくれた。
「制服制服…っと」
今じゃ兄貴の生息も母親の生息も知ったこっちゃない。
俺を裏切った奴のことは考えないようにしてきた。
「あったあった。」
理枝子さんは俺を学校にも行かしてくれた。
感謝しているんだ、これでも。
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