はじめに

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確かに野球だけが出来てもダメだとは思うが、逆に言えばそれだけの覚悟を持って野球に情熱を注いでいるのだ。 野球留学と口でバカにできてもそんなに容易いことではない。わずか15才の中学生だった少年が親元を離れ、身の回りの世話を自らこなす。 明徳義塾の馬淵監督は以前雑誌のインタビューでこんなことをおっしゃっている。 「『明徳は汚い』『明徳は外人部隊』なんて言ってるけどね、子供たちは好きでこんな山奥に来ないよ。野球がやりたいから、甲子園に行きたいから来てくれる。辛抱しなくちゃいけないことはたくさんある。でもね、そんな環境だからこそ、連帯感や友情が生まれてくると思う。これはね、お金じゃ絶対に買えないよ。子供たちは、目に見えない財産を3年間でたくさん得られるんよ。」 まったくその通りだと思う。
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