始まり

4/6
前へ
/60ページ
次へ
「本日、わたくしはお祝いの品を持って参りました。」 カラスはどこかへ羽ばたいていく。 そしてすぐに戻って来た。 その蹄には 衣服。 それをカラスは畳の上に置き、再び窓辺に立つ。 「民の服でございます。」 なぜ? カラスはなぜこのような物を持って来たのか? 不思議でならない。 いや、この状況もおかしいのだ。 「私は、夢を見ているのであろうか…」 「いいえ、夢ではありません。」 私のこぼした言葉は、すぐにカラスによって否定される。
/60ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加