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これは生まれて来る朝と
死んで逝く夜を廻る物語
仏「俺たちの淋しさは宝石のようだ…と思わない?」
西「なんか言っとるで、ギルちゃん」
普「は?適当にうぃ、monsieurとでも言っとくか」
西「せやな」
普・西「うぃ、monsieur」
仏「えっ、なにこのこたち」
仏「俺の代わりに廻ってくれる?この世界には俺が生まれてくる物語はあるのだろうか?」
普・西「うぃ、monsieur」
西「俺は、生まれて来る意味を」
普「俺は、死んで逝く意味を」
かつて、泣きながら来て、笑いながら行くはずだった青年は其処から動けない。だから…
仏「俺は、皆の唇に唄を灯そう…刹那を生きる、美花のような皆に」
太陽の風車は永遠に廻り、
月の揺り籠は終焉を待つ
これから騙られるのは彷徨える焔の物語
骸の男は誕生を求める
壊れた人形は真実を隠す
語られないのは時を騙る幻想の物語
仏「これは、生まれて来る前に死んで逝く俺の物語
もう二度と、逢えなくとも今を生きて行くんだ
だから俺は唄い続けよう
君達が迷わぬように」
西「俺らは追憶の風車やから」
普「どの地平線にも、唄を灯す」
西「だから俺らは探し続ける」
普「お前らが迷わぬように」
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