抜かずの祐貴

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太陽の眩しさに、祐貴は目を細める。 「あの、さ」 健水が、話しかける。 「うぃ?」 祐貴は気の抜けた返事を返す。 「転入生っての、止めてくれない?」 「んじゃ、転校生か」 祐貴は笑った。 「こら、あまりからかうな」 ジャジィが止めにはいる。 「んじゃ、健水でオーケー?」 健水は頷く。 「さて、んじゃ、依頼を聞きましょか?」 祐貴はそう言って、ため息をつく。 「それに、関しては部室で話すよ」 「ほーい」 そう言って祐貴は健水達に続いた。 ここから、部室まではさほど遠くは無い。 「そういや、虎は元気け?」 歩いている途中、祐貴は風男塾の部員たちの事を聞いていた。 「あぁ」 「祐貴、虎次郎と知り合いなのか?」 祐貴は頷く。 「あいつが、確か学園に転入してきた頃から、な」 祐貴は笑う。 「へぇー」 と話していると教室の戸が開く。 「健水!おそい…って」 赤園虎次郎が顔を出した。 なるほど、祐貴が言っていたように美形の男だ。 「いよぅ」 祐貴が手をあげる。 「健水、どこいってたんだよ?」 虎次郎は祐貴を軽く無視して、健水に近づく。 「シカトかーい…」 「懺悔房に入ってたんじゃねぇーの?祐貴」 祐貴は頷いて、竹刀袋を差す。 「ジャジィと結託して、脱走した。」 「ちゃんと、許可はとってあるよ、人聞きの悪い」 ジャジィが言い終わると教室の窓から風男塾の部員がそれぞれ顔を覗かせる。
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