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木の葉の緑の壁を突き破るようにして、奇怪な形の影が飛び出す。
鳥の体に女の頭。
キイキイと耳障りなかん高い声を上げるそれは、ハーピーの群れだった。
驚いた馬たちがいななき、それを引き金に、隊商全体に混乱と動揺が広がる。
しかし、ディーはただ一人、冷静を保っていた。
素早く銃を引き抜き、立て続けに、二発。
先頭のハーピーが頭部を撃ち抜かれ、急速に力を失い地に墜ちる。
それでも、魔物たちは、怯まず襲い掛かって来た。
だが、ディーの正確で無駄のない射撃が、見る間にハーピーの数を減らしていく。
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