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『莉音(りおん)、やっぱ、俺にはお前、無理。』
言葉を区切りながら、2年間温もりを分け合った恋人は私なんかよりずっと若い女の子の手を取ってキラキラ眩しい街中に消えていった。
クリスマス前の、ウキウキ、ワクワクと浮き足立った街中に、私1人を残して。
悲しくは無かった。
いつか、こんな日が来る。
そんな日が来るって思いながらつきあってたから。
きっと、誰も私のことを心から愛してなんてくれない、そう思いながら生きてきた。
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