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すると、その人は立ち尽くしたまま言った。
「謝れ。」
ええーーー!人を殴っておいて!!
普通、逆だよね?殴った方が謝るんだよね?
「なめてんのか!!コラ!!」
ハゲピアスの仲間たちはその人に襲いかかった。だが、その人は避けようともせず、ただそこに突っ立ったままだった。
それをチャンスとばかりに不良どもはそれぞれ、顔、みぞおち、両肩に一発ずつパンチを入れた。
ヤバい!!あんなの逃げなきゃ、ひとたまりもなくなる!
そう思った時には、もう遅かった。不良どもの拳は確実にその人にあたっていた。
僕は目を閉じた。次は僕が殺られる。そう思っていると、
不意に横に人が倒れる音がした。
!!?
なんと、さっき殴りかかっていた不良たちが、団子積みになって、白目を向いていたのだ。
「まったく、俺様に空き缶をぶつけるから、こんなことになるんだ。身の程を知れ!ゴミどもめ!!」
そう言い残し、不良たちを、ゴミをはらいのけるように始末した男は、元の通学路に戻っていった。
カッケーーーーーー!!
ヤバい!!漢たるもの、やっぱこうじゃなきゃね♪
そう思っているうちにどんどんあの人が離れていく。
ひき止めるなら今のうちだ!彼は見たかんじ高校三年生だ。制服が、同じたったから僕と同じ天帝学園だろうけど、学年が違えば会う機会はなくなるだろう。
今のうちに引き止めなければ!
そして、僕に漢たるもの何をすべきか、を教えてもらおう!!
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