林間学校と孤独な娘

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祐「・・・ふぁ~あ」 カーテンの隙間からさす日の光を浴びながら、俺は欠伸をする。 今日は林間学校の翌日だからという理由で、校長が気前良く休みにしてくれたので、俺は私服に着替えて、リビングへと向かう。 そう言えば、今日は椿とデートしなきゃなと思いながら、リビングに辿り着く。 雅「祐一、おはよう。朝食なら出来てるぞ」 すると雅が、私服の上にエプロンを付けた状態で迎えてくれた。 祐「んっ、サンキュー」 彼女に礼を言いながら、朝食が置いてあるテーブルへ向かい、椅子に座る。雅も、俺と向かい合う形で椅子に座る。 目の前には、ホカホカのご飯と味噌汁、その他主菜副採等々がある。 実に美味しそうだなと思いながら、俺はテーブルに置いてあった朝刊を手に取り、バサッと広げて見出しを見始める。 祐「・・・校門前に数多くの男子生徒が倒れており、鉄パイプが散乱、か。十中八九喧嘩だろうな。ていうかこの学校って、ここの隣街じゃん」 ふと気になった1つの記事に注目して、思わず声を出す。 雅「そんな新聞に取り上げるようなことか?私にとっては日常茶飯事だぞ?」 祐「そりゃあレディースにいたら、日常茶飯事になるわな」 首を傾げる雅の言葉を聞いて苦笑いを浮かべた俺は、先程の記事に目を通す。 目撃証言としてあるのは、倒れていた男子生徒達は全員、彼らと同じ制服を着た1人の男子生徒が倒した。 その男子生徒は、身長は約170cm程、肩まで伸びてる白髪、紅い目、顔に一筋の傷痕といった特徴らしい。 コイツは今頃退学じゃないのかと考えたが、正当防衛の為に処罰は謹慎3日間となったと書いてあったのを見付けた為、その考えはすぐ捨てた。 ・・・もしやこの白髪の男子って、林間学校で雅が言ってた人だったりする? この記事を雅に見せるべきか迷ったが、雅本人、あまりそいつについては話して欲しくなさそうに思えたので、やめておいた。 祐「んじゃ、いただきます」 そう決めながら、俺は目の前にある朝食を食べ始める。 雅「・・・何だか私達、夫婦みたいだな・・・///」 するとその時、雅が頬を染めながらそう呟く。 祐「そうっすか」 対して俺は素っ気ない反応で返し、朝食を食べ続ける。 ───大丈夫、今ツッコミを入れるから石を投げるな。
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