1人が本棚に入れています
本棚に追加
「その手がありましたかぁ~」
(ヤバイ!!)
二人は全力でその場から走り出して逃げようとした……
そう。気持ちでは逃げようとしたのだ。しかし体は動かなかった。否動けなかった。
「あら。黒川陸斗に成宮空夜みぃつけた~」
探していたおもちゃを見つけた子供のような声を出したⅨと呼ばれた女が目の前にいたからだ。
「!?なんで「ここにおるんや~どすか?」ッ!!」
二人は思考を読まれたことに動揺を隠せなかった。
「まぁこの世界には『魔法』はありまへんから不思議に思ってもしゃあないどすな。」
「そうだな。」
「!?」
振り返るとすぐ後ろにⅩと呼ばれた男がいた。
(なんなんだコイツら!?全く気配がなかったぞ。)
次から次へと起こる不可思議な現象に思考がついていかない陸斗
「おやまあ。そんな棒切れでなにするつもりどすか?」
それに対して空夜は背中に背負っていた竹刀を取りだし構える。
「おい空夜!!なにするつもりだ!?」
「何って戦うつもりだ…ッよ!!」
空夜は構えたと同時にⅨに上段から面を落とす。
「はいな。」
しかしⅨはそれを最小限の動きでかわした。
最初のコメントを投稿しよう!