接触

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「その手がありましたかぁ~」 (ヤバイ!!) 二人は全力でその場から走り出して逃げようとした…… そう。気持ちでは逃げようとしたのだ。しかし体は動かなかった。否動けなかった。 「あら。黒川陸斗に成宮空夜みぃつけた~」 探していたおもちゃを見つけた子供のような声を出したⅨと呼ばれた女が目の前にいたからだ。 「!?なんで「ここにおるんや~どすか?」ッ!!」 二人は思考を読まれたことに動揺を隠せなかった。 「まぁこの世界には『魔法』はありまへんから不思議に思ってもしゃあないどすな。」 「そうだな。」 「!?」 振り返るとすぐ後ろにⅩと呼ばれた男がいた。 (なんなんだコイツら!?全く気配がなかったぞ。) 次から次へと起こる不可思議な現象に思考がついていかない陸斗 「おやまあ。そんな棒切れでなにするつもりどすか?」 それに対して空夜は背中に背負っていた竹刀を取りだし構える。 「おい空夜!!なにするつもりだ!?」 「何って戦うつもりだ…ッよ!!」 空夜は構えたと同時にⅨに上段から面を落とす。 「はいな。」 しかしⅨはそれを最小限の動きでかわした。
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