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二人の男が缶コーヒー片手に談笑していた。
「今日で引退だなー」
そう寂しそうに呟いたのは黒髪が特徴の黒川陸斗である。
「そうだな」
それに同意するように返事をしたのは成宮空夜。陸斗の親友である。
二人は今日三年間所属していた剣道部の引退試合のため市内の体育館に来ていた。
「空夜はスゲーよ。優勝して引退なんてよ。」
陸斗は笑いながらコーヒーを飲む。
「凄いのはお前だよ。」
「なんでだよ。俺は初戦で負けたんだぜ?どこが凄いのよ?」
陸斗は訳がわからず尋ねた。
空夜は鞄から一枚の紙を取りだし陸斗に渡す。
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