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「先に言っておくけど、冗談なんかじゃないから」
なんかの冗談?と聞きたかったが、先にルネに釘を刺された。
「…それと、返事はいらないよ。
呉亜、混乱してるだろうし…それに。
俺に振り向かせてあげるから」
ニッと、いつもとは違う不敵な笑みを浮かべ、雪下さんと木更さんを連れて帰っていった。
誰も居なくなった病室は、閑散としていて、寂しい。
考え事をするには、うってつけだが。
…ルネが、俺のことを好き。
ははっ、当人とか、本当に笑えないや。
腐男子受けの小説の主人公も、告白された時はこんな感じだったのかな。
なんて、現実逃避してみても、変わるものなどなくて。
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