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「…次からは気をつけてくれればいいから」
何度も何度も謝る兄弟達がだんだん鬱陶しくなってきて、そう言い放つ。
ったく、騒がしすぎるんだよ。
もうちょっと怪我人を労われないのか?
大きな溜め息を吐く。
「…で、みんな何しに来た?」
大体、お見舞いとかだとは大方想像がつくけど。
「呉亜が目を覚ましたって聞いて、居てもたっても居られなくて…」
「それで、呉亜に早く会いたくて…」
「呉亜が心配で心配で仕方がなかったの」
「ごめんなさい、呉亜。
呉亜がこんな事になるぐらいの学園なのに、萌えをよろしくとか呑気なこと言って…」
和、恵兎、母さん、季穂の順で話してきた。
「心配してくれてありがとう。
凄く嬉しいよ。
それと季穂、俺は好きでこの仕事やってたんだから季穂が謝ることなんてないから」
ボロボロと涙を零すみんなを宥めるように言った。
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