誰だってやる気のない日はある

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「ねぇねぇ、リョウ! リョウはずっと一緒にいてくれるんでしょ?」 あぁ、これは夢だ。 遠い昔にしたたわいもない約束、所詮は子供の約束というやつさ。 「護ってね? ぜったいだよ!」 あぁ、護るさ。 例えお前が邪険に思ってても。 「うんっ、あのね、リョウ。大好き!」 あぁ、そう"だった"な紫苑。 俺も…好きだったさ。 嫌な夢を見た、ガキの頃に交わした約束。 もう守らなくていい約束、今では当人ですら忘れているだろう。 「チッ、まだ4時じゃねぇか」 俺は悪態をつきながら忌ま忌ましく時計を睨みつけた。 今日は始業式、俺も高校2年生を迎えることになるのだが。 「はっ、よりにもよってこんな日に夢見の悪いことで」 正直な所、気分は最悪だった。 6時朝食なのに二度寝をするにも気分が乗らなかった。
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