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夢見が悪いのか味気のしない朝食を食べて、紫苑との待ち合わせ場所に向かうと同じ高校の女子生徒用のブレザーを着た少女が待っていた。
艶やかな黒髪に意志の強い釣り目のスタイルの良い美少女、紫苑だった。
「遅い、どれだけ待たせるつもり?」
俺に気づいて言ってきた第一声が挨拶ではなくてこれだ。
「悪い、気をつける」
「貴方は私の護衛なのよ、しっかりしてくれないと困るわ」
「あぁ、本当にすまない」
紫苑はまだ言い足りなさそうだったが時間も時間なので早足で学校へと歩きはじめた。
俺は紫苑の邪魔にならない範囲で後ろから着いていき、無言の時間が始まった。
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