出逢い

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その頃二人は…………… 「お前、いい加減拾ってくるのやめろよ!!これで何匹目だ!?桂が飼い主探すの大変だって知ってんのかよ!!!」 「えー。確か5匹でしょー晋「いや12匹だ」…いちいち数えてんなよ。女みたいだから。 それに、桂さんだって好きでやってるんでしょ?」 「…だが、今回は狐だろう?飼い主なんて見つかる訳…「誰が飼わないって言ったの?僕が飼うんだよ」」 「ハァァァァァァ!!     何で!?」 「なんかほっとけないんだよね。あの狐。それにどこか普通じゃない」 吉田は、窓の外を見ながら言った。それにつられて、高杉も視線を移す。 【確かに稔麿の言う通りこの狐は変だ。気配がこの世の物とは思えない。それにしても………】 「普通じゃないのはお前もだろ」 吉田は口元をひきつらせ、固まった。殺気が高杉に突き刺さる。 「へー。僕の事そう思ってたんだ。気がつかなくてごめん。この世から居なくなりたかったんだね。大丈夫。すぐに叶えてあげるから」 【声色からは何も感じとれない。だが、これだけは分かる。俺、なんかやらかしちゃった!?】 吉田は、自らの刀を高杉に向けた。おびただしい殺気を浴びても立っている高杉は、凄いのか。それとも大馬鹿なのか。
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