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一方、桝屋では…………
一人の男が外を見ながらキセルを吹かしていた。が
突然、眉間にシワを寄せた。
なんだか血の匂いがしやがる。
風に乗ってここまできたか………。恐らく近場で殺されたか、切りあいか。
「あの馬鹿は、何処まで行ったんだ!?嫌な気しかしねぇ…………」
嫌な予感程あたるものだ。
今まさにその元凶が近づいているのだから。
その時、
『ドタッドタッ!!』
一階の方が騒がしくなったと同時に、血の匂いが強くなった。
男の額から一滴汗が垂れる。
「まさか……あいつっ!!!!」
男は不安な気持ちを抱え、急ぎ足で階段を駆けていった。
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