どうやら妹が

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「瀬露…」 目の前が暗くなったように感じる。 自分のせい。自分のせいで瀬露はいなくなってしまったのだ。…凉鷹はその重い事実に打ちひしがれ、ただ呆然と立ち尽くすことしかできなかった。 ピリリリリリ!! 「っ!電話!」 慌てて電話に駆け寄る。 「もしもし!」 『朱嶺さんのお宅ですか?佐須台公民館前駐在所の高野です。』 「…お巡りさん?」 瀬露が事故にでもあったのだろうか。車で轢かれてしまったのかもしれない、もしかしたら不審者に…? 『ええ。君は凉鷹君かな?お母さんかお父さんはいるかい?』 何故自分の名前を知っているのだろうか。少々警戒する。 「なんで、オレの名前…」 『君の妹がぬいぐるみに付けて持っていた緊急時用の迷子札(ストラップに筒がついていて、その中に紙を入れられる。)に書いてあったんだ。』 確かに瀬露のクマのぬいぐるみには母が付けていた。 「……なるほど。でも、なんで瀬露が?」 『1人で迷子になっていたところを近所の人が保護してね。』 「母さんと父さんは仕事でいません。オレが迎えにいくのはダメですか?」 『迎えにこれるかい?』 「いきます。オレが悪いから。」 『わかった。一応こちらからお母さんの方に今日あったことは連絡させて貰うからね。』 「はい。では失礼します。」 瀬露が無事だった。良かった。 公民館には20分くらい走ってもかかる為、決して近くは無かったが、凉鷹は必死に走った。
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