序章・偽りのスケッチ

3/7
前へ
/55ページ
次へ
「はぁ~、なにを言っている・・・仕事より家族が大事にきまっているだろ?」 「じゃー僕は嫌いなんだろ?」 「どうしてそうなる・・・息子が嫌いな親なんているもんか・・・」 父の顔が少し青ざめたようにみえた。 僕はその言葉を聞いた瞬間に何かがこみ上げる感覚におちいった。 まるで胃液が逆流を始めたかのように。 そして我慢の限界を感じて自分の部屋に閉じこもった。 『嘘だ!嘘だ!!嘘だ!!!』 布団の中でなんども叫んだその言葉・・・。 その日の夜はなんだかとても・・・ 苦しかった━━━。
/55ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加