序章・偽りのスケッチ

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――――3年前――。 「はい!では休みあけまでに課題を終わらせておくこと」 週末に課題がでた 『自分レポート』 自分が生まれてから今までをまとめてくるという宿題だった。 「2年6組8番、尾崎透(おざきとおる)っと…。一番目は…生まれた日にち?…6月24日っと!次は…生まれた場所?」 課題はなんと2問目でつまずいた。 僕はリビングにいる母に聞いてみた 「母さん?僕の生まれた場所ってどこ?」 少し驚いた表情で母は口を開いた 「え?どうして?」 「いや、課題で自分レポートってあってさ…」 「あ、あぁ!そういうことね!生まれた場所は……、生まれた場所は……、ちょっとまってて度忘れしちゃった」 「じゃー思いだしたらでいいや」 まだ時間はあるし。 そして日曜になった。 母も父も日曜だというのに仕事が忙しく、朝起きた時には家に誰もいなかった
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