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部屋は良く整理されていた。大量のぬいぐるみも決まった位置に整列している。机の上には外国語の教科書。何やら勉強中のようだ。
「外国語なんて覚えて通訳にでもなるのか?」
ローチも気になったようだ。
「ローチさんって勘が良いんだね。私の夢なんだ」
女は、にこにこしながら答える。俺としては護衛の話を始めたいがそれは、まだのようだ。
「どうして?」
どうもローチも通訳について興味があるみたいだ。俺は黙って二人の会話を聞く。
「だって楽しそうじゃない。色んな人の話が聞けて」
「金持ちの色男と近づけそうだしな」
「もう!そんなんじゃないってば」
まるで親しい友人のように会話が盛り上がり始めた。それが終わるまで俺は窓の外の景色を見ていた。
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