2.護衛対象との接触

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 いつも威張り散らしているローチが困っていた。もちろんコッピーには悪意もイタズラ心もなかった。    普段の男勝りな姿を知らないから、そんな考えをしてしまうのだろう。     「そうっスよ。ローチさんは外見の前にがさつな性格を…」      そこで頭に強い衝撃。目の前で星が見えた。ローチにひっぱたかれた。     「お前は黙って病院に向かえ!」      ここ最近どころか今までで一番の大声。容姿を誉められるなんて慣れてないから心が乱れたのだろう。      それから目的地はコッピーの父親が入院していると言う病院らしい。場所は分からないから案内してもらわないといけない。      無邪気にコッピーが笑い声を上げた。俺が頭を叩かれたのが面白かったらしい。
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