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「こちらは外国語教室の友達のローチさんとガラルファさんだよ」
「はじめまして。ローチです」
俺もローチの真似をして頭を下げる。
「はじめまして。ガラルファっス」
弱ってはいるが光の宿った瞳がこちらを向く。
「もう、そんな所に通っているのか。教室でのコッピーの様子はどうだ?」
コッピーのウソを信じ切っていた。仕方ないとは言え病床に伏せているこの男性を騙すのは気が引けるが
「まだ体験入学っスけど頑張ってるっス」
当たり障りのない事を言っておく。
「二人とも、とても良くしてくれるよ」
コッピーが手荷物からリンゴと果物ナイフと皿を取り出し慣れた様子で皮を剥き始める。そのまま親子で会話を始めたので何気なくドアを見張った。ローチは窓を見張っている。
見舞いは三十分程で終わった。
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