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最初から拳銃にしておけば良かったと思いつつ倒れた相手に近づく。
「観念するんスね」
自分の声にエコーがかかっていた。銃声で耳がおかしくなっている。
声を掛けた所で犯人は急に起き上がり銃口をこちらに向けた。
冷静にと言うより驚いて引き金を引いた。胸に命中する。そこで相手が目出し帽を被っている事に気付いた。
そして手にしている短機関銃も弾倉が空になっていたようだ。
しかし相手は銃弾を受けていないかのように素早く立ち上がり全力で走った。防弾チョッキでも着ているらしい。
そして車に乗り込む。エンジンは最初から掛かっていた。
追おうとしたが、こっちは徒歩だ。それにパトカーのサイレンまで聞こえて来た。
あきらめてポケットからカメラを出すと車のナンバープレートを撮影した。
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