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「な、なっ」
いきなりの出来事に声も出ないようだ。さっきは上手く逃げたのに情けない。
「騒ぐと撃つっスよ」
押さえた声で銃口を向けながら警告する。
「何ですか!?」
どうやら俺が何を言ったかも分からないようだ。隣人に声を聞かれて通報されてもマズい。
こう言う事をするのは慣れてないが仕方ない。なるべく何も考えないようにしつつ男に向かい床を蹴った。
そして、みずおちにヒザを叩きつける。力を入れるタイミングを間違え充分な威力は出なかったが、それでも男は昏倒した。息も出来ずに転げ回る。
よく見ると入浴直後で髪が濡れていた。
「銃を撃った後のにおいを消したんスね」
拳銃を向けつつ回復するのを待った。
「まずは私が質問する」
ローチがキロダスを睨みつける。俺を睨む時とは違う。
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