10人が本棚に入れています
本棚に追加
/68ページ
キロダスが回復したのを見計らいローチは銃口を向けつつ質問した。
「銃はどこだ?」
「じゅ、銃?」
とぼけるのが上手い。いかにも何が何だか分からないと言った感じだ。
「お前が、さっきコッピーを撃った銃だ」
「コッピーを撃ったって何ですかそれ?」
男は動揺していた。自分がなぜ犯人だと分かったのか不思議なのだろう。
「質問してるのは私だ。
ガラルファ。探せ。どうせこの部屋にある」
「分かったっス」
ローチとキロダスの問答を背中で聞きながら証拠品の捜索にかかった。
まずはクローゼットの中の衣装ケースだ。中身を全て床にひっくり返す。古くなって毛玉のできた服ばかりが出て来る。この男は服にはあまり興味がないようだが今は、それどころではない。
物は短機関銃だ。拳銃と違って、ちょっとした隙間に入る物ではない。
クローゼット内を一通り見てから次はベッドをひっくり返した。銃は出て来ない。
台所、トイレ、風呂場、あらゆる場所を探してみたが出て来なかった。
最初のコメントを投稿しよう!