この空の下

「お疲れ様でしたー」

ライブを終え、ステージ横の控室に戻ると、ライブハウスのスタッフがにこやかに声をかけてくる。今回のライブ、盛り上がりは上々。スタッフもそれを喜んでか、ステージに立つ前よりも愛想がいい気がする。

「お疲れ様でしたー！」

未だ興奮冷めやらぬまま返事をすると、かけていたギターを外してスタンドに置き、手近な椅子に腰を掛けることにした。

もうすぐ次のバンドの演奏が始まるな。ちょっと休んだら観客側に回るか。

そう思い、テーブルの上に置いてあった飲み物を一気に飲み干す。すっかりぬるくなってしまっているが、つい先程まで酷使していた喉を癒すにはちょうどいい。