プロローグ

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そう吐き捨てて美空はその場を後にしようとした。 がーー 「明後日からだからな」 「あ?」 西藤に呼び止められる。 「明後日からお前は海見高校の生徒だ」 おそらく美空の転校先の学校だろう。 「急な話だな…」 「まぁ、仕方がない。向こうの校長にはもう話がついてる」 「あ、そう…」 今度こそ美空はその場を去ろうとする。 がーーまたもや 「美空!!」 「んだよ!?」 「頑張れよ?」 「けっ…お前はアタシの親父か」 そして美空はその場を去った。 美空が転校する海見高校。 彼女はそこで思いもよらない出会いをすることになる。 それは西藤にも予想はしていなかった。 もちろん美空も。 そしてーー 美空の人生を180°変える、ある平凡な少年にも予想はできていないであろう。 ーーーーーーー 季節は冬。 クリスマス前の騒がしいこの季節にこの物語は始まる。
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