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「レイラ、ありがとな。大分良くなったぜ」
「えっ!?まだ傷が完全に塞がってないじゃん!」
「こんな格好悪い姿見せられるかよ。俺は…伝説の兵士と呼ばれたシルヴァインなんだからよ」
俺は立ち上がり、町の皆を見る。この皆の笑顔がずっと続く様に…やっぱりこの世界から争いを無くさないと思った。改めて強く…思ったんだ。
俺はゼロからスタートして、隊長いう席を頂いた。これから任務をこなし、向かって来る敵を倒し、絶対にいい世界を作るんだ。
「ここまでやっときた。…レイラ、俺は隊長として恥じない男になる」
「…今更に何言ってんのよ。早く王様にでもなってよね!」
「無理だって。何年かかるかわかんねぇーよ」
王様になるなんて先の話だ。…それよりも結局旗を折った人物が黒い鎧の男だったのかは謎だ。もしかしたら別の人物かもしれない。
…後始末は別の兵士がやるだろうな。今日はさすがに襲撃はないだろ。ひとまず自分の家に帰るか。今日は果てしなく疲れた。
「俺は帰るぜ。じゃあなレイラ」
「マジで言ってんの!?ちゃんと包帯巻くのよ!わかった!?リュート!!」
たくっ…母親かってんの。そんな事自分が一番わかってるよ。安静にして今日は休ませてもらうわ。
俺は自分の家へと向かって歩き始めた。
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