隊長会議

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「…あ、ベイル!早いね!」 ジゲートは壁にもたれ掛かる人物の名前を言った。ベイル=ルレイン。蒼三士の隊長とも言われているこのレックで最強と名高い人物だ。 別名、【雷殺(らいさつ)の魔剣士】と呼ばれている。俺みたいにシルヴァインっていうカタカナ読みはないけど。 扉の奥は一本の廊下になっている。俺はその廊下を素早く進んでいく。ベイルを無視して。 「……やっと隊長になったか。アクライト」 ベイルが話しかけてきた。ベイルは長髪で背中の中央まで髪が伸びている。髪の色は紫。その髪でいつも左目が隠れている。 コイツはリュートとはいつも呼ばない。アクライトと何故か呼ぶんだ。 「強制的にな」 俺はベイルにそう言った。間違いではない、強制的にならされたんだ。俺はベイルの横を通り過ぎて会議室へとさっさと向かおうとする。 「……俺が推薦したのに、感謝もないか?」 「…なんだと?」 ベイルが俺を推薦?隊長にってことだよな?それに何のメリットがあるんだ?…何もねぇーよ。俺より強いベイルに何も。 ジゲートを俺は見ると、知っていたかのような顔つきをしている。コイツ…知ってたなら先に言えよ。 「推薦ってなんだ?お前が俺を推薦する理由はなんだ?」
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